緋山酔恭の「価値論」 数学と物理の真理 ホログラフィック理論のデタラメを暴く



価 値 論


q第四章

真理とはなに?


 




【 数学・物理学 編 】




ホログラフィック理論の
デタラメを暴く




マクロの世界を扱う相対性理論では決定論に立ち

ミクロの世界を扱う量子力学では

あらゆる事象を確率的に解釈する、非決定論的に立ちます



また、相対性理論では

光子が粒子性と波動性を併せ持つことに起因する

物理的な性質に対して無力です



このようなことから

一般相対性理論と、量子論との融合を試みたのが

「量子重力理論」であり


「量子重力理論」というのは、山ほどあるそうです



その中の圧倒的に流行っているのが

超弦理論(ちょうげんりろん・超ひも理論)です


超弦理論が99% 残り合わせて1% なんていう話もあります





そうしたマイナーな「量子重力理論」の中に


我々の信じている三次元世界は、幻想であるという

ホログラフィック理論があります



ホログラムとは

5千円札と1万円札に偽造防止のために

貼られている光の当たり具合で

模様や色がキラキラと変化するあれです



ホログラムは2次元の物体で

3次元の映像となる情報が

暗号化され記録されていて


適切な光を当てると、3次元の映像が出現するので

立体写真、3次元写真とも呼ばれます





この理論によると

我々の世界、つまり3次元(もしくは時間を加えると4次元)は

2次元の中で動き回っている

素粒子によってつくり出されている幻想であって

ホログラムの映像のようなものであるというのです



重力や三次元の空間は

2次元の時空での粒子の相互作用から生れる幻であるそうです




例えば、りんごの木があり

りんごが重力によって落ちたとします


ホログラフィック理論によると

これはシャボンの中の幻想にすぎない


実体は、シャボンに映る二次元の映像であり

りんごは重力によって落ちたのではなく


素粒子間の「カラー」という性質のために

落ちたのである

ということになるらしいのです



これなら、重力を量子力学のカラー理論で

説明できるということです




この理論だと、宇宙全体(三次元)が

ホログラム(二次元)によってつくられている幻影

ということになるわけです




ホログラフィック理論では、現実の世界を2次元ととらえるか

3次元ととらえるかは見方の問題であるともいいます



2次元ととらえて

宇宙の事象を、重力以外の別の法則で説明することも可能だし


3次元ととらえて、重力をもって説明することも可能だというのです


そして、このようにすれば宇宙のあらゆる現象を

うまく説明することが可能になると考えるようです







量子力学でいう「情報」とは、粒子の集まり方だといいます


炭素原子の情報でいうと、情報によって、ダイヤモンドにも

えんぴつの芯(黒鉛)にもなります



全ての物質的存在は、原子の集まり方(情報)によって

星であったり、花であったり、猫であったり

Aさんであったりします



原子というのは、水素は、陽子が1つ(中性子は0)からなり

酸素は、陽子が8つ、中性子が8つからなる

といったように粒子の集まり方で決まっています



さらに、陽子は、アップクォーク2個とダウンクォーク1個からなり

中性子は、アップクォーク1個とダウンクォーク2個からなる

といったように粒子は、素粒子の集まり方で決まっています



つまり、宇宙のあらゆる物質的存在(星、花、猫、Aさん)は

素粒子の集まり方(情報)によって決まっているということです



なので、もし、粒子の集まり方という情報が存在しなければ

「宇宙は全て一緒、同質である」とさえ語られています






量子力学では、物体が消滅しても

情報は消えずに保存されると考えます


なので、紙が燃えていたときの

炎の動き、熱、煙の性質などを完全に測定できたなら

紙の燃えカスより集めた炭素原子から

理論上は、もとの紙を再現することが可能である

などと語られています




なぜ? という疑問が湧きます


ここが一番の肝であるはずなのですが

デタラメな理論ほど、基礎の説明をいいかげんにして

壮大でバーチャルな世界をのっけてくるものです




とりあえず

「ラプラスの悪魔」は、原因(現在)➝ 結果(未来) の話ですが

こちらは、結果(現在)➝ 原因(過去)の再現 の話である

というところだけ納得して、話を進めましょう





そこで、ブラックホールが問題となります



ブラックホールに吸い込まれた

物質の情報が失われているとすると


物体が消滅しても

情報は消えずに保存されるという

現代物理学の根底がくつがえされるからです




ホーキング(1942~2018・イギリスの理論物理学者 )により

1974年に提唱されたホーキング放射によると


ホーキング放射によって、ブラックホールは、少しずつ蒸発し

小さくなっていくとされています



ブラックホールとは、光も抜け出すことができない領域のことですが

ホーキング放射によると、光子をエネルギーとして放出します


但し、情報は、ブラックホールで消失してしまうといいます



これが正しいとなると、現代物理学は崩壊し

そもそもホーキング放射自体、説明不可能となります



これが「ブラックホール情報パラドックス」です






ホログラフィック理論は

このパラドックスを解決するために考えられたものです



この理論では、ブラックホールは、ふつうの天体と同じ球体です


しかも、中は、物質が、限界までつまっていて

もう物質を入れることができない状態にあります



しかし、そもそもブラックホールとは

物質という物質を吸い込んでいく「容器」です


では、いっぱいいっぱいの容器に

物質は、どのように吸い込まれていくのでしょうか?



いっぱいいっぱいの容器に、物質を無理やり押し込むと

押し込んだ物質は、球体の表面部分に

プラスされていくというのです


それにより、その分、球体の表面部分が広がり

ブラックホールは大きくなっていくというのです



そしてし、情報は

球体の表面(ブラックホールの事象の地平面)=二次元

に、ホログラムとして、保存されていくというのです



ホログラフィック理論では

球体表面でおこるホーキング放射によって

情報をも取り出すことができると考えるそうです



【 なお「ブラックホールに吸い込まれた情報は失われる」

と論じていたホーキングですが

晩年の2015年の論文では「情報が、事象の地平面に残り

ブラックホールの寿命が尽きた際に宇宙に戻る」

といった説を発表しているという 】






ブラックホールは外側からどう見えるのでしょうか?


二次元の面の塊であり

そこに情報が書き込まれたホログラムの塊

として観測されるそうです



これに対して、ブラックホールの中にいる人にとってはどうでしょうか?


「自分は三次元の空間にいる」と認識するといいます




宇宙がどこも同じ法則で支配されている

とするならば


我々のいるこの宇宙も、ブラックホール同様、じつは二次元であり

その中にいる我々が、三次元と認識しているにすぎない


我々が、三次元と信じている世界は

二次元のホログラムによって映し出される幻影にすぎない


我々が、世界の構成単位と信じる粒子やエネルギーも

ホログラムに記憶された情報にすぎない


というのが、ホログラフィック理論なのです(笑)







なお、ブラックホールの球体の表面=二次元 に

情報が保存されていくさまを

≪石を投げ込むと波紋が生じまるように≫と表現されます







量子力学の「情報」についての考え方をみていきましょう



量子力学の理論では、物体が消滅しても

情報は消えずに保存されるということです


≪情報は消えずに保存される≫という考えが

間違えだったことになると、100年間かけて築きあげてきた

現代物理学の理論は、根底より崩壊してしまうとされています




まず、≪紙が燃えていたときの

炎の動き、熱、煙の性質などを完全に測定できたなら

紙の燃えカスより集めた炭素原子から

理論上は、もとの紙を再現することが可能である≫


この話がデタラメなのを述べます



紙は、ほとんどが有機物です


有機物は炭素を含んでいて

完全燃焼させると二酸化炭素と水などに変化して

後には何も残りません


燃えるとは、酸化現象であり

C(炭素)+O2(酸素)➝CO2(二酸化炭素) です



但し、少しだけ無機物も含まれていて

紙を燃やすと、少しだけ灰として残ってしまいます



つまり灰を集めて、紙を再現できる

という話は、デタラメです





【 有機物の炭素と水素は

酸化すると、炭素は二酸化炭素

水素は、水(水蒸気)となります



但し、空気中でふつうに燃やしたくらいでは

酸素が十分とは限らず


不完全燃焼となり

「煤」(煙のなかの炭素の黒い微粒子)を生じます



       
 転 写   転 写 


ロウソクは、外炎のみ完全燃焼で

内炎は、ほぼ不完全燃焼なので、煙の中に煤を生じる


炎芯の気体のロウは

ほぼ化学反応が起きていない状態にある といいます




ガスバーナーでは

空気の量を十分 ガスに混ぜてやると

青い炎となります


      
 転 写    転 写


この状態で有機物を燃やすと完全燃焼し、煤は生じません




炭(すみ)は、木材(有機物)を密閉した炭焼き釜で

酸素が不足した状態で熱し


木材中の水分や、炭素以外の成分を飛ばして

炭素成分だけにしたものです


残った炭素どうしがくっつき合ってできたものです



もし、空気が混ざると

炭は酸素とくっついてガスとなり、灰(無機物)のみが残ります 】








量子論では

≪物体が消滅しても、情報は消えずに保存される≫

≪情報がなければ、宇宙は全て一緒、同質である≫ などと


情報=粒子の並び方を、不変の真理のように語ります



しかし C(炭素)+O2(酸素)➝ CO2(二酸化炭素)

といったように


分子における原子の並び方というのは

そのつどおこる化学反応による結果にすぎないはずです




量子論では、≪粒子の並び方≫を

「情報」と定義しているようですが


これは、物体(物質)に関する情報の1つでしかありません






昨夜、あなたは、りんごを食べたとします


量子論の考え方でいくと


あなたという存在には

昨夜、食べたりんごの「情報」が残っている

ということになります



そこで、胃や腸がどのような動きをし

消化酵素がどのように働いたのか などという情報と


りんごの分子なり原子なりを全て集めれば

食べたりんごは再現できる ということになります




しかし、5日前に食べたとするとどうですか?


現在、あなたの身体や血液になっているりんごの原子


排泄物となり、微生物に分解されて

微生物の身体となっているりんごの原子


また、微生物の分解により、土に還ったりんごの原子


これらを全て集めなければなりません




仮に、りんごを再現できたとしましょう


再現したりんごから、さらに過去を再現できますか?



できるとすると、りんごに

誰によって、スライスされたとか

どのようなナイフを使って、スライスされたとか

どこの店でどのように売られていたとか

いった「情報」が保存されていなければなりません



また、無機質なナイフにも

りんごについての「情報」が保存されていなければなりません



そうでなければ過去の再現など理論的にも不可能です






葉っぱが、ここに落ちている➝

どの木から風に飛ばされてきてここに至ったのであろうか?


こんなわずかな事象ですら

過去の状態を再現するとしたら


事象に関わった風の動き=空気分子の動き を

完璧に把握しなければなりません


さらに風というのは、地球の自転によっておこるので

自転をも把握し、どの風が原因だったのか

特定する必要があるでしょう



木か判明できたとしても

どの枝のどの箇所から落ちたのかを知るには


その木のあらゆる性質を把握しなければなりませんし

重力なんかも考慮する必要があるでしょう



つまり、木の葉がここにあるという事実から

「どこから飛んできて、ここに落ちたのである」

なんて、誰にも予測できないのです



これは仮に、事物に「情報」が保存されていたとしても

人間にとっては、保存されていないのと一緒ということです




食べたパンのクズがどこに落ち

またそのクズがどこへ飛んでいって


飛んでいった場所でどんな種類の微生物がどれくらい増えるなんて

人間にはわかりっこないですよね(笑)



まして、微生物(結果)から

パン(原因)へとたどりつくなんて不可能です



不可能というのは、現実的に不可能というだけでなく

理論上も不可能です



≪理論上も不可能≫を具体的にいうと

「少なくとも現時点では

ナイフから、りんごに関する情報を得て

りんごを再現する理論など確立されていない」ということです




まして、宇宙の始まりまでの歴史を再現する

なんてことになったらあらゆる事象について

微生物からパンへとたどりつくことをしなければならず

科学ではなく、ファンタジーです(笑)



自分の体の1つの原子は

かつて宇宙のチリの一部だったり

太古の地球の海の一部だったり

恐竜の血液の一部だったりしたかもしれません


そんな過去が再現できるのですか?

という話になりますよ(笑)





ホログラフィック理論というのは

証明できるとかできないとかいうレベルのものではなく


こうした理論にすらなっていないことを積み重ねた

つまり、面白そうな話を組み合わせた

バーチャルなものでしかないということです




≪面白そうな話をした人が勝ち≫

これは、人間の認識において知ることができることがなくなってしまい


科学が「真理」の時代から「価値」の時代に入った ということです



キリスト教の聖書に書かれていたことが

「正しい」(真理)とされていた時代に


聖書は、信仰のための「価値」(必要性)にすぎなかった

という思考の転換をもたせらたのが、科学革命です



それ以来、真理として君臨してきた科学が

≪根源的なこと≫ ≪本質的なこと≫については、限界を迎え

価値でしかなくなってしまったということなのです








それから

お札のホログラムは「レインボーホログラム」と呼ばれ

自然光だけで、画像を浮かび上がらせることができるもの

といいますが


ネットで画像検索しても

立体として見えている画像なんてお目にかかったことないですよ(笑)



そもそもホログラムに、3次元は記録できるの?

という話になります





ホログラムという言葉は

「空中に浮かぶ立体映像」といった意味合いで

用いられることが多いですが

こうしたものは「疑似ホログラム」です




一般に、3Dホログラムと呼ばれているモノは

「疑似ホログラム」です



古くから舞台で利用されている

ペッパーズ・ゴースト(別の部屋にある物体に光を当て

板ガラスの反射を利用して立体映像を映し出す)

という手法を利用したもの





但し、正面からしか立体映像を見ることができない




LEDライトを組み込んだプロペラ(ファン)を

視覚で捉えられないほどの高速回転させ

LEDから映像を流すことによって

映像が、空中を浮遊しているかのように見せるもの

(光の残像効果を利用したもの)


などが知られています






本来のホログラムは

光がどの方向から来たのかを示す「位相」を記録し

どの角度から見ても

その角度に対応した立体映像が再生されるというものとされます




このホログラフィック技術には「位相情報の記録」

「記録した時と同じ参照光の照射」が不可欠なわけですが


1947年に、物理学者 ガーボル・デーネシュによって考案され

70年以上にわたって研究がされてきたそうですが

いまだ完成には至っていないのです





ホログラフィック技術の基礎には

こうした↓ことがあります


【 我々は、物体(りんご)に反射した光の情報から物体を認識している


反射光の 振幅(強さ=明るさ)と、波長(色)から

「これはりんごである!」と認識している


但し、感光媒体(カメラならフィルム、人間の場合は網膜)に

記憶されるのは、平面の映像であって


人間が立体的に感じるのは、目が2つあり

2つの目から受け取った映像を、脳内で処理しているからである 】




【 ホログラフィ技術は、1、りんごから反射した光(物体光)と

2、レーザー光(参照光と呼ばれる)を、感光媒体であるホログラムに照射し

物体光と、参照光からできる「干渉縞」の情報を記憶させる


この「干渉縞」には

光の振幅(強さ)や、光の波長(色)だけでなく

光の位相(周期運動の位置=光が来た方向)も記憶される



干渉縞の情報が記録されたホログラムに

記録時と同じ「参照光」を照射すると


ホログラムの縞模様によって

光が回折(光が障害物に回り込んでから伝わる現象)し

物体光と似た光を発する


この光を我々の目が捉えることで、立体映像を見ることができる 】





以上のようにホログラムとは


【 カメラのフィルムも、人間の目の網膜も

反射された光だけを情報として記録している

(参照光を記録していない)

なので、平面的にしか記憶していない 】


という訳のわからないところから出発しているのです



そもそも写真自体は2次元ですが

写真の中身(映像)は

実際に目で見たのと同じ、3次元ですよ(笑)



アニメも2次元とされますが、実際には

立体的に描かれているものであるなら、疑似的な3次元です






なお、我々の目というのは

左右の違った映像を見ています


えんぴつを片目だけで見て

左右の映像から位置を比べれば、一目瞭然です


このズレ(視差)は、遠くにある物ほど小さく

近くにあるものほど大きくなります




3D眼鏡というのは

左右に、異なるフィルムを貼ることで

視差を大きくして


すなわち、左右で見る

映像の違いを大きくして

「立体的な映像」として見せるものです




人間の脳は、左右の目で見た2枚の映像の視差から

「立体的な映像」を脳内で創りあげている

とされています




しかし、片目だと

モノを立体的に見れないわけではない


これも、片目を閉じてみれば一目瞭然で分かります



つまり、視差というものは

二次元の映像を、より三次元に見せるだけ

ということです





まとめると


ホログラム技術の根幹にある

≪感光媒体(フィルムや網膜)は

光の情報を、平面的(二次元)でしか記憶していない≫


≪人間が、物体を立体的に感じるのは

二次元映像を、脳内で三次元に処理しているからである≫

という話と



≪人間が立体的に感じるのは、目が2つあるから≫


≪左右の目でモノを見ることで、はじめてモノが三次元映像になる≫

という話は



全くのデタラメであり

こうしたデタラメの上に、ホログラムというものが成立している

ということが分かるということです






陽天: 3次元の物体を2次元に表すには

平面図(X-Y平面)、正面図(X-Z平面)

側面図(Y-Z平面)の3つの情報が要る


だから、いくらなんでも3次元空間の情報を

ホログラムちゅうものの壁面に書くのは情報量的に無理がある



でも、真面目に信じとるで



例えば、youtubeの

狂大(京大)の先生のさっぱりわからん講演の画像がある

https://www.youtube.com/watch?v=OR1g_IoHn_4&t=2s



超ひも理論やら、ホーキング博士が出てきたら怪しいと思たほうがええ



いつか、言うたかな?


わしらの身の周りで微分方程式を使って

時間的な運動を解析的に計算できる物理現象はないで


例えば、風呂の湯の挙動や

わしらが風呂に入るわな

湯面は波立つ

その湯面の挙動が解けるか?


絶対に解けん



シャワーを浴びるわな

そのシャワーからでるお湯の挙動は解けるか?

絶対に解けん



解けるちゅう物理屋がおったら

その時間解を3次元グラフィックにして見せてくれと言いたい


そう考えると、わしらの身の回りの物理現象はほぼ100%解けん


それを神さんは実時間で解かれる


物理屋! うぬぼれるんもええ加減にせい

と言うたなる





【 パルメニデス 編 】

究極の真理について




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